食と油の関係｜持留製油株式会社

私たちの食生活にかかせない『油』。
『油』の歴史と食と身体への結びつきについてご紹介します。

油の歴史

私たちが美味しく料理をいただく中で、毎日の食卓に欠かせない『油』。
油が初めて使われたのは旧石器時代で動物の脂肪を灯りとして利用され、貴重な資源でした。日本では奈良時代以前から主に灯火用として使われていました。動物性の油に対して、搾油が必要な植物油が使用されたのは紀元前3000年ごろとされています。

日本で初めて植物油が登場したのは3世紀から4世紀頃。
『製油録』（1836年（天保７）大蔵永常著（農学者））によると、大陸から搾油の技術が伝わり、神功皇后が油の一大生産地の大阪・遠里小野で、榛（ハシバミ：カバノキ科の落葉樹）から油を絞って献灯されたのが、日本における搾油の始まりという伝承や日本書紀に記述があることなどから、我が国最初の植物油であるとされています。

さらに平安時代の貞観元年（859年）、大山崎離宮（京都）で神官が神示を受け、テコの原理を応用した搾油機「長木が発明され、荏胡麻(えごま)油の製造が始まり、日本での製油発祥地とされています。

その後、食用油が庶民の間に広がり、普及したのは明治時代中期以降といわれ、天婦羅や中国料理も食べられるようになり、文明開化によってカツレツやコロッケなどを出す西洋料理店が全国に増えていきました。

大正時代には洋食が家庭に入り始め、サラダ油も登場。
戦後には油が食卓で欠かせないものとなりました。
今では搾油などの技術も向上し、菜種油はもちろんオリーブオイルや米油、MCTオイルなど、さまざまな油や食事を身体に取り入れることができるようになり、食生活も豊かになってきました。

油と身体の関係

油（脂質）はタンパク質や糖質と並び、三大栄養素の1つです。
私たちの生命や健康な体づくりのために重要で欠かせないエネルギー源となっているのが油です。
また、油にはとても大切な「必須脂肪酸（体内で合成できないため、食品から取り入れなくてはならない脂肪酸）」という栄養素も含まれています。
油の主成分の脂肪酸には、オメガ3・オメガ6・オメガ9などの種類があり、特に必須脂肪酸（オメガ3、オメガ6）は、毎日の食事や植物油から適量摂取することで、身体を冷えから守ったり、細胞膜や角膜、ホルモンのバランスを保ち、皮下脂肪として内臓の保護などにより、私たちの身体を守ってくれています。

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